市場レポート

KLD Monthly Market Review 2025年10月1日~米国利下げと首相辞任表明をきっかけに日経平均株価は最高値更新~

2025年10月01日

今月のサマリー

2025年9月、米国は利下げ、日本は首相辞任表明をきっかけに株式市場は最高値更新

10月は自民党の新総裁選や日米金融政策決定会合など重要イベントが目白押し

出所:数値・グラフ、コメントはQUICKデータを基にきらぼしライフデザイン証券作成。為替は仲値を記載。金はロンドン市場。国債の変化率は利回りの変化幅を記載。

後述する「本資料に関してご留意いただきたい事項」および「お取引にあたっての手数料等およびリスクについて」を必ずご覧ください。

9月の株式市場

9月の市場は、月初に発表された米8月雇用統計が市場予想を大きく下回り、FRBによる利下げ期待が高まる中で始まりました。トランプ大統領からの圧力もあり注目されたFOMCでは、0.25%の利下げを決定。株式市場はこれを好感し、NYダウとS&P500指数は史上最高値を更新しました。しかし、パウエル議長の会見が追加利下げに慎重な内容だったことや、その後の経済指標が堅調だったことから10月の利下げ期待はやや後退し、相場は月末にかけ伸び悩みました。

 一方、日本では7日に石破首相が辞意を表明。さらに日銀が政策決定会合で保有ETFの売却を決めるサプライズもありましたが、売却額が限定的とみられたため市場の反応は限定的でした。むしろFRBの利下げと次期総裁への政策期待が勝り、日経平均株価は史上初の45,000円台に乗せる力強い展開となりました。

9月の金利・為替市況

 9月の債券市場は、日米の金融政策が概ね予想通りとなり、大きな動きが見られない展開でした。米国では、雇用の悪化が鮮明になったことを背景にFOMCが利下げを決定しましたが、長期金利はほぼ横ばいで推移。一方、日本の政策金利も変更はありませんでしたが、利上げ時期が近いとの見通しから10年国債利回りは月末にかけ上昇傾向となりました。

 為替市場では、ドル円は140円台のレンジ相場が継続。FOMCの利下げ決定後も大きく円高には振れず、むしろ月後半にかけて発表された堅調な米経済指標を受け、やや円安が進むなど、方向感の乏しい1か月でした。

10月の見通し

10月FOMCの追加利下げに注目

 10月の株式市場は、9月に引き続き米国の金融政策が全体の方向性を決める主要テーマとなるでしょう。9月のFOMCでの利下げは、事前の雇用統計悪化などから概ねコンセンサス通りでしたが、10月の追加利下げについては不透明感が漂います。

 FOMCの動向を見極めるうえで、事前に発表される雇用統計や消費者物価指数に注目が集まります。ここもとの相場では、経済指標が市場予想を下回ると、利下げ期待が台頭し相場の上昇要因となる傾向が窺われる点に注意が必要です。

国内は総裁選、日銀金融政策決定会合と重要イベントが目白押し

 一方、国内に目を向けると、重要イベントが目白押しで、最高値圏にある日経平均株価は、振れ幅の大きな展開が予想されます。

 10月4日に行われる自民党総裁選挙が、国内では今月最大のイベントといえます。市場の関心は、事前の世論調査などで優勢と伝えられる高市氏と小泉氏の2候補に集まっています。月前半は、この総裁選の行方と新政権の顔ぶれを見極めようとする動きが大勢となりそうです。

 さらに10月末に行われる日銀政策決定会合では、米国関税政策の不透明感が薄れていることに加えて株式相場が堅調なことから、利上げの可能性が高まっており、金利の動向にも注意が必要な月となりそうです。

出所:数値・グラフ、コメントはQUICKデータを基にきらぼしライフデザイン証券作成。

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