KLD Monthly Market Review2025年12月1日 ~11月、AI関連銘柄が調整するも、月末にかけて回復し、米国株は前月比プラスで終了~
2025年12月01日
今月のサマリー
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11月、AI関連銘柄が調整するも、月末にかけて回復し、米国株は前月比プラスで終了
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12月の株式市場は、日米の金融政策をめぐる変動幅の大きい展開に注意


出所:数値・グラフ、コメントはQUICKデータを基にきらぼしライフデザイン証券作成。為替は仲値を記載。金はロンドン市場。国債の変化率は利回りの変化幅を記載。
後述する「本資料に関してご留意いただきたい事項」および「お取引にあたっての手数料等およびリスクについて」を必ずご覧ください。
11月の株式市場
2025年11月の株式市場は、米国発のハイテク株調整と日本の政治的リスクが交錯し、極めて変動の大きい展開となりました。
米国市場は、月初にAI関連銘柄が調整。FRB理事から12月の利下げに否定的なコメントも飛び出し、センチメントは悪化しました。しかし、その後のエヌビディアの予想を上回る好決算をきっかけに、徐々に下値を切り上げる展開となり、結果、NYダウは153ドル高、S&P500指数も8ポイント高と、月間ではわずかながらプラスで引けました。
一方、日本市場は、米国の調整に連れて激しい乱高下に見舞われました。また、高市首相の台湾有事に関する発言による中国との関係悪化懸念も重荷となりました。結果、ハイテク株の比率が高い日経平均は2,157円安と大きく下落したのに対し、TOPIXは46ポイント高と対照的な動きとなり、市場内での銘柄選定の偏りが鮮明となった1か月でした。

11月の金利・為替市場
2025年11月の金利・為替市場は、米国の方向感のなさと日本の国内要因が対照的な動きを示しました。米国金利は、FRB理事からのタカ派発言があったものの、利上げ・利下げ双方の思惑が綱引きとなり、結果として横ばい圏で推移しました。
一方、日本では、高市政権による積極財政路線への警戒感が強まり、財政悪化懸念から長期金利は上昇しました。しかし、この金利上昇は景気回復期待よりも財政不安による側面が強く、金利上昇にもかかわらず為替市場では円安傾向が進みました。

12月の見通し
12月の株式市場は、日米の金融政策イベントへの思惑から、振れ幅の大きい展開が予想されます。
米国はデータ不足により政策の不透明感が高まる
米国市場は、12月9~10日のFOMCが最大の焦点です。政府閉鎖の影響で経済統計データが揃わない状況での政策判断となり、市場予測の難易度が高まっています。市場では利下げ期待が高いものの、FOMC内部では意見が二分しているため、12月利下げへの過度な期待はリスクが高いと考えられます。
一方で、次期FRB議長に、トランプ大統領と考えが近いとされるハセットNEC(米国家経済会議)委員長が最有力との報道がありました。来年以降も利下げ方向での議論が継続する可能性が高く、株式市場の精神的な下支え材料となるでしょう。
日本市場は日銀の利上げ判断がポイント
日本市場の注目は、日銀の金融政策決定会合です。円安が進む状況下、輸入物価抑制のため追加利上げを予測する向きもあります。逆に、日銀が現状維持を選べば、為替は160円台が視野に入るほど円安が加速する展開が予想されます。
国内政治では、中国との関係悪化が懸念されるものの、高市政権の支持率は依然高く、政治的な安定が進むことが期待される点は市場にとって良い材料といえます。
日経平均株価は、米国の利下げと国内の利上げ判断の予測困難さが重なり、振れ幅の大きい展開が継続する可能性があります。冷静に押し目を拾うスタンスが有効だと考えられます。




出所:数値・グラフ、コメントはQUICKデータを基にきらぼしライフデザイン証券作成。為替は仲値を記載。金はロンドン市場。国債の変化率は利回りの変化幅を記載。
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