市場レポート

KLD Monthly Market Review2026年9月1日 ~2026年8月、ハイテク主導で反発するものの、後半は金利高を受け上値が重い展開~

2026年09月01日

今月のサマリー

2026年8月、ハイテク主導で反発するものの、後半は金利高を受け上値が重い展開

2026年9月、日銀の利上げはほぼ既定路線か?会合後の総裁コメントに注目

出所:数値・グラフ、コメントはQUICKデータを基にきらぼしライフデザイン証券作成。為替は仲値を記載。金はロンドン市場。国債の変化率は利回りの変化幅を記載。

後述する「本資料に関してご留意いただきたい事項」および「お取引にあたっての手数料等およびリスクについて」を必ずご覧ください。

8月の株式市場

8月前半はハイテク主導で反発するものの、後半は金利高を受け上値が重い展開

8月の日米株式市場は、前半にハイテク主導の反発を見せたものの、後半は日米双方に金利上昇への警戒感が広がり上値の重い展開となりました。

 7月に調整局面を迎えたAI・半導体関連株ですが、8月に入り値ごろ感からの買いを集め世界的に反発基調となりました。しかしながら、日米ともに金利の上昇傾向が見受けられ、米国10年債金利は一時4.7%を超える1年半ぶりの高水準へと上昇を見せ、株式市場の重しとなりました。

 注目されたジャクソンホールでのウォーシュFRB議長の講演は、インフレに対する強い警戒感を示したタカ派の内容と捉えられ、市場における利上げ予想を高めるものとなりました。

 日本においても日銀の利上げ観測が台頭し、月後半は上値の重い膠着感を強める展開となりました。それでも、8月の日経平均株価は前月から1,949円反発し、3.0%のプラスで終了しています。

8月の金利・為替市場

日米為替協調介入に加えて、米国は長期債の買戻し枠を拡大

 7月31日に日米当局は為替協調介入を実施。その後も日米が連携して市場に対峙する姿勢を鮮明にし、市場に大きなサプライズを与えました。 さらに、米国財務省は米国長期債の買戻し枠を大幅に増額することを発表。金利上昇傾向を見せていた債券市場を強く牽制しました。

日米ともに為替の円安や金利の上昇に対して当局が強い姿勢を印象付けた1か月となりました。一方で、市場の反応は限定的で、引き続き神経質な動向が続くと想定されます。

9月の見通し

9月、日銀の利上げはほぼ既定路線か?会合後の総裁コメントに注目

9月の株式市場は、好調な企業業績というプラス要因と、日米の金利上昇という金融環境面でのマイナス要因が拮抗する展開が予想されます。

 企業業績の観点からは、8月下旬の米エヌビディアの決算が引き続き好調な内容となり、旺盛なAI関連需要が改めて確認されました。生成AIを中心とした設備投資意欲は衰えておらず、好業績銘柄が下値を支える構図に変わりはないと考えます。

 一方で、9月の注目点は日米の金利動向と政策判断になります。米国では根強いインフレ懸念を背景にFRBのタカ派姿勢が強まっています。早ければ9月に利上げの可能性もあり、当面の経済指標の発表に市場は一喜一憂することになるでしょう。

 さらに日本では日銀による利上げがほぼ既定路線と考えられています。米国ベッセント財務長官からは日銀の利上げを催促するような発言も頻発しており、協調介入の実施で利上げへの外堀を埋められた格好です。会合後に植田総裁が今後の利上げペースについてどのようなコメントをするかが注目されます。

 9月は日米金利を睨んだ神経質な展開が想定され一時的に株式市場のボラティリティが上昇する可能性があります。しかし、企業業績の拡大基調は崩れていません。短期的な下落局面は、年末高を見据えた場合の良い押し目買いの機会となる可能性があるでしょう。

出所:数値・グラフ、コメントはQUICKデータを基にきらぼしライフデザイン証券作成。金価格はロンドン市場の価格(ドル/トロイオンス)

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